![]() | いとしい (幻冬舎文庫) 川上 弘美 (2000/08) 幻冬舎 この商品の詳細を見る |
なんだかんだ思いながら著者の本は結構読んでいるのだが、
これは読み逃していたみたい。
タイトルや装丁が地味だったからかも。古い作品だったし。
読んでみたら…面白かった。著者の作品の中でも印象深い作品だった。
人と人が交差する、日常の、少し奇妙な恋愛話。
読みながら、静かな人の性はエロいなぁと思った。
エロス。情。淡々としながらも濃い。
物語に描き出すと奇妙なように見えるが、
個々人の持つ多かれ少なかれの異常さは、現実にもあるよな。
こういう一見奇妙な関係は、きっと身近にも潜んでいるに違いない、
なんてことを思いながら読んだ。
個人的には、姉に本を投げつけた母のその後が気になった。
才能あるろくでなしたちの、ファム・ファタルのような母。
印象深い登場人物だった。
川上弘美さんの文章だが、
選ぶ単語やモチーフが技巧的過ぎるような気がして、
やはりあまり好きになれない。自然じゃない感じがする。
面白いのだけれど、繰り返し読んでしまうのだけれど、
どうも好きとは言い辛い、と今回も改めて思った。
静かにエロい恋愛の本★★★
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